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当センターについて

ささしまサポートセンターの歴史

1976年、仕事にあぶれた日雇労働者が国鉄名古屋駅構内で野宿している姿に心を痛めた有志が、おにぎりや味噌汁を配り始めました。

1985年には、医療面での支援を強化するために、ボランティアの医師らによって「笹島診療所」が設立されました。笹島診療所は、ホームレスへの無料診察などを実施しながら、生活保護をはじめとする福祉施策に適切につながるよう支援活動に取り組んできました。

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こうした活動をより強化するために、笹島診療所の活動に携わっていたボランティアを中心に2012年にNPO法人ささしまサポートセンターを立ち上げました。ささしまサポートセンターは、野宿生活者をはじめとする生活困窮者がその人らしい生活を営めるよう、個々に寄り添いながら医療相談や生活上の支援等を行い、誰もが地域で共に生きられ、居場所をもてるような社会を目指して活動しています。

貧困問題の現状

1990年代以降、日本では貧困問題が広がっています。国際的な基準で測定した日本の貧困率は16%を超えており、他の先進国と比べて高い水準にあります。

貧困率が上昇した原因としては、派遣労働者のような非正規雇用者が増えたことがあげられます。現在、働く人のおよそ4割が非正規雇用で働いています。この割合が急速に高まったのが1990年代後半からでした。ホームレスの増加や生活保護受給者の増加の背景にはこうした貧困問題の深刻化があります。

こうしたことから、2015年4月には、生活困窮者自立支援法が施行されました。貧困・生活困窮状態にある人々への支援活動は、社会的に強く求められています。

どうしてホームレスになるの?
自己責任じゃないの?

現在、日本では不安定な住居に暮らしている人が増えています。たとえば、「ネットカフェ難民」と呼ばれるインターネットカフェや漫画喫茶で寝泊まりしている人、社員寮や会社が借り上げたマンションのような仕事とセットになった住宅で暮らしている人たちです。

こうした不安定な住居で暮らしている人たちの中には、派遣日雇など不安定な形で働いている人が少なくありません。景気が悪くなると、真っ先にリストラされるのがこうした非正規雇用の労働者です。

不安定な住居で暮らす人が、仕事を失うと、とたんにホームレス状態に陥ります。2008年のリーマン・ショック後に“派遣切り”されて社員寮を追い出され、東京・日比谷公園の“年越し派遣村”に集まった人たちの姿は、まさにそれを表しています。

ホームレスの人々は、怠けていたり、好きで野宿生活をしていると受け止められがちですが、社会構造的な背景の中から生み出されていると考えるべきではないでしょうか。

理事長について

さしまサポートセンター理事長森亮太
医療法人八事の森理事長・杉浦医院院長

理事長について

地域の皆さん一人ひとり、その家族の健康を守る、病気をなおす、最後を看取る「手当て」「手伝い」「手助け」をモットーに診療にあたっている。

ささしまサポートセンターでは医師としての専門性を生かしながらホームレスの方の人権問題に取り組み、ホームレスの方の医療相談ボランティアを行っている。

⇒杉浦医院

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