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2024 年10 月15 日掲載:

“支援”のあたりまえを問う―第2回ささしまカレッジを開催しました

 10月12日に第2回ささしまカレッジ2024を開催しました。ささしまカレッジは、ささしまサポートセンター(SSC)の活動や、活動で大切にしていることを知りボランティアとして私たちに何ができるのかを考える講座です。
今回は「「精神障害者・出所者を取り巻く “見えづらい”困難とルールで人を縛らない支援」をテーマに、橋本恵一さん(NPO法人ささしまサポートセンター理事/障害者グループホーム 博愛の宿規俊荘 コーディネーター)にお話しいただきました。

「住まいがない(居住の不安)」「支えてくれる人がいない(頼り手の不安)」など、野宿生活をしている人と刑務所を出た人のニーズに共通するものが多いこと、またホームレス状態にある人の中には精神障害や知的障害のある人が少なくないことが紹介されました。

これまでの生活で辛い思いをしたり、人に裏切られた、受け入れられなかったと感じる経験を多く持つ人たちは「自分“なんか”に」と助けてくれる人への猜疑心を持ったり、生活を良くしていくことへの戸惑いを持っていることも多いものです。「自分たちはつい“何かあったら相談してね”と言ってしまうけれど、その相談にきちんと応えることができていたのだろうか。期待を裏切られた経験がある人は、本当に相談していいのか迷ってしまう」。依存している薬物の影響などで心身ともに不安定になり、ものを壊したり人にひどい言葉を投げたり、再犯してしまうことも珍しくありません。

SSCの障害者グループホーム「規俊荘」では、こうした傾向を持ちがちな入居者の方をあらかじめ決めたルールで縛ることはしていないといいます。門限はあるけれど外出は基本的に自由で、一定の条件のもと喫煙や飲酒もできます。規則よりも対話を重視し、本人がどうしたいのかを確認したり、共同生活のルールは「住民会議」で話し合って決めることにしています。

橋本さんは継続的な関わりを通じて信頼関係を築いていく活動を紹介しながら、“支援する側”である自分の価値観も大きく揺さぶられること、相手の意志を尊重しているようで実は「支援する条件」を相手に押しつけていないかと、自らの持つ権力性や、対等ではない関係を認識してどう動かしていくかという問いを持ち続けることの大切さを話されました。

ハードな状況とも向き合う日々の続く橋本さんですが「自分もボランティアから初めて、今も特別な資格を持っているわけではありません。だからこそ専門職では気づかないことや、当たり前だとされていることとは違う方法を見つけられるのかもしれない」とも語りました。

ささしまカレッジは、11月に子どもの支援、来年1月には家計相談をテーマに引き続き開催予定です。

★一緒に活動していただけるボランティアを募集しています★
★活動を支える寄付を常に募集しています★
★Amazonほしいものリストはこちら(缶詰やレトルト食品、飲料、お米、カミソリ、タオルなどが不足しています。ぜひご協力をお願いします。)
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☆これからのささしまカレッジ
・11月10日(日)13:00〜15:30
「ささしまサポートセンターの子ども支援とボランティアが果たす役割」
講師:伊藤千津さん(ささしまサポートセンター 学習支援「Smyle」・子どもの居場所まいまい コーディネーター)
・1月18日(土)13:00〜15:30
「ボランティアとして、どのように家計の支援に関わるか」
講師:小木曽学さん(ささしまサポートセンター アフターフォロー事業「あしたば」 コーディネーター)
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詳しい講座の内容等は添付のチラシをご覧ください。
リアル会場とオンライン(Zoom)のハイブリッド開催です。
☆リアル会場:各回定員8名
アイデアナビゲーションルーム 名古屋丸の内店 貸し会議室188
(名古屋市中区丸の内2丁目17-4  名古屋市営地下鉄「丸の内」駅徒歩2分 )
☆オンライン:ZoomのURLを参加申込された方にお伝えします
★参加お申込みはこちらから↓
気になること、お問い合わせなどあればお気軽にoffice@sasashima.info までお知らせください。