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2021 年04 月04 日掲載:

【てとろ明倫保育園の園児さんからチョコレートを寄付していただきました】

ささしまサポートセンター(S S C)では、毎週木曜の夜18:30〜20:00、若宮大通高架下の炊出し会場(成田山萬福院前)の一角で、生活・医療相談を行っています。

3月18日の炊出し会場には、S S Cのボランティアの小川さんが役員を勤める『てとろ明倫保育園』の園長である上田さんと保育士の方の姿もありました。

炊出しに並んでいる150名ほどの人々に、「保育園の子どもたちからのプレゼントです、よろしければどうぞ」と言いながらチョコレートを一袋ずつ渡していて、受け取る人の表情は綻んでいるように見えました。

以下は、広報ボランティアの吉田さんが園長の上田さんにうかがった内容です。

子どもたちからチョコレートのプレゼント

事の初めは、チョコレートの寄付を50個ほど外部からいただいたことだという。

「我が保育園には0〜6歳の園児たちが60名在籍しています。その中で年長(5歳児クラス)は全員で11人おり、寄付をいただいた事を年長の子たちに伝えた時、自分たちで分けようといった話になるかと思いましたがそうではなくて、困っている人にあげよう!と話していて、驚きました」と上田さんは話す。

その時役員の小川さんが自身のSSCでのボランティア活動について子どもたちに話したところ、炊き出しの活動に興味をもち、このチョコレートを炊出し会場で配ろうという話になったという。

しかし、炊き出しに来ることが予想される人数に対してチョコレートの数が足りないのではないかという考えからその後『チョコレート募金』を募り、親や職員の協力のもと最終的には約160人分にも及ぶチョコレートを用意することができた。

チョコレートの包装も子どもたち自身で行い、4個ずついろんな種類のチョコレートを袋に入れ、包んだ。「喜んでくれるかなぁ」「違う種類が入っているようにしよう」

伝える“ボランティアスピリッツ”

「炊き出し会場は交流の場にもなっているのですね。誰にも気にかけてもらえない孤独っていうのが一番辛いのではないかと自分の経験からも思います。ここには初めて来ましたが、自分がこれまで関わってきたような方が多くいました」と話す上田さん。もともとてとろ明倫保育園も有志のボランティア活動から始まったという。

1999年にボランティア団体を設立、その後介護や保育を連動させていったという経緯もあり、普段から子どもたちにはボランティアの必要性を伝えている。

「日本は欧米諸国とは違い、奉仕活動が自然の生活の中にはありませんが、せめて保育園にいる間にボランティアの大切さを教えたいです。『ボランティアとは何か』というところから入って、最初は自分たちがいつも行っている公園のゴミ拾いをしたり、新聞の記事を先生と読んだりしています」。

去年は6月にあった九州の大豪雨のボランティアとして募金活動をし、一昨年は北海道地震の募金活動をしたという。

「園児たちには、写真を見せながら今日のことを話そうと思います。年長の子たちが頑張ってやったことなので、みんながいる間に報告をしたいです。まだまだチョコレートは残っているので、また何かしらの形でお配りすることができたら」。「ボランティア活動をすることで相手を不快な気持ちにさせてしまったかもしれないと思った時もあります。自己満足でしかないのかもしれないと思うこともありました。でも、もし自分の行動によって誰か1人でも救うことが出来るのであれば、やらないよりはやったほうがいい」。

上田さんや小川さんをはじめ、てとろ明倫保育園の先生方の思いは間違いなく園児たちに届き、日々誰かの力になっているのだろう。

 

 てとろ明倫保育園

 https://www.tetoro.com/meirin.htm